
- 調光レンズとは?
- どんな特徴があるの?
- デメリットは?
- ダサいと思われている理由は?
調光レンズは1本でメガネとサングラスの2つの役割をこなす便利なアイテムですが、とても個性が強いです。
買ったあとに「こんな特徴があったとは・・」と後悔することも。様々な特性があるので、お店で説明を1回聞いたぐらいでは、理解しにくいこともあります。
また、調光レンズの便利さを知っているものの、ダサいから使わないという人もいます。
今回は調光レンズの特徴、メリットとデメリット、調光レンズがダサいと思われている理由についても解説します。調光レンズの購入を検討している人に役立つ内容です。

調光レンズとは?

調光レンズは、色が変わる楽しいレンズ。
紫外線を浴びるとレンズに色がつくので、メガネとサングラスの2役を1本でこなします。室内ではレンズがクリアで普通のメガネとして使えて、屋外ではサングラスに変身します。
調光レンズの種類
大きく分けて、2種類あります。
- 調光材を浸透させたコーティングタイプ
- レンズ自体に調光材を練り込んだタイプ
それぞれのタイプには以下のような特徴があります。
コーティングタイプの特徴
コーティングタイプは新しい技術で、練り込みより性能が高いです。
色が濃くなるスピードは同じくらいですが、色が薄くなるスピードが早いです。レンズの最大濃度が濃いので、日差しが強い夏にも使いやすいです。

コーティングが1層なので、レンズ一面が均一の濃さになり、見た目がスマートです。
練り込みタイプの特徴
練り込みタイプは、対応度数の範囲が狭いですが、コーティングより安いのがメリット。
レンズの厚みがあるところが濃くなってしまうので、近視用レンズの場合、周辺部が分厚いので、周辺部が濃くなります。

俗に「パンダのような見た目」と言われたりします。
練り込みタイプの寿命は短く、大体1年くらいで劣化を感じるようになります。
紫外線調光と可視光調光
さらに、何に反応して色が変わるかで2種類に分けられます。
- 紫外線だけに反応するタイプ
- 紫外線と光(蛍光灯など)に反応するタイプ
紫外線で色が変わるタイプを「紫外線調光」、紫外線と光で色が変わるタイプを「可視光調光」と言います。
「調光の仕組み」と「何に反応するか」の組み合わせで、調光レンズには4つのパターンがあります。
- 練り込み×紫外線のみに反応
- 練り込み×紫外線と光に反応
- コーティング×紫外線のみに反応
- コーティング×紫外線と光に反応
調光レンズの特徴

調光レンズは個性的なレンズです。
調光レンズの特徴を理解したうえで購入すると満足いくお買い物ができるだけでなく、上手に使いこなすことができます。
調光レンズを買う前に知っておきたい特徴をまとめました。
- 濃くなるのは早く、薄くなるのは遅い
- 冬は濃くなり、夏は濃くなりにくい
- 冬は色が薄くなるのに時間がかかる
- 紫外線量が多いと、濃くなる
発色は早く、退色は遅い

調光レンズは、色が濃くのなるのは早く、色が薄くなるのに時間がかかります。
1分ちょっとでMAXの濃度に到達しますが、色が完全に抜けきるまでは数分かかります。
レンズ濃度は気温に影響される

レンズの濃度は気温に影響されます。温度が低い時に濃くなりやすく、反対に温度が高い時は濃くなりにくいです。

直感に反しますが、冬は濃くなり、夏は濃くなりにくい特徴があります。
色が薄くなるスピードは気温に影響される

色が薄くなるスピードも気温の影響を受けます。
温度が低い場合、室内に入っても色が薄くなるまで時間がかります。反対に、温度が高いときは色が抜けるスピードが早いです。
紫外線量が多いとレンズが濃くなる

気温が同じでも紫外線の量が多いと濃くなりやすいです。
気温が同じ6月と10月を比べると、紫外線の多い6月のほうが濃くなります。
調光レンズのデメリット

様々な種類の調光レンズに共通するデメリットがいくつかあります。
- レンズが傷に弱い
- 片方のレンズだけ交換できない
- 調光効果は永久に続かない
- 温度が高いと、濃くならない
レンズが傷つきやすい
調光コーティング層が柔らかいので普通のレンズより耐久性が低いです。
1か所に強い力が加わると、陥没しやすいので、扱いには注意が必要です。
片方のレンズだけ交換できない
片方だけ新品にすると、左右の色の濃さがバラバラになり、見え方がおかしくなります。
そのため、レンズ左右1ペアでしか交換できません。
調光レンズには寿命がある
通常のクリアレンズも紫外線を吸収して黄ばんできますが、調光レンズも同じです。紫外線を吸収して、もともとの色が濃くなり、屋外でのMAXの着色の濃度が薄くなります。
- デフォルトの状態が黄ばんだ色になる
- 最大濃度が薄くなる
調光レンズの寿命は2~3年ほどと言われています。

練り込みタイプは、1年くらいで劣化する場合があります。
夏に濃くならない
温度が高いと色が濃くならないので、サングラスを掛けたいシーンが多く、日差しの強い真夏には物足りないことも。

真夏の眩しさが気になる人は、普通のサングラスを選んだほうがいいかもしれません。
紫外線調光レンズのデメリット
紫外線で色が変わる紫外線調光のデメリットは、紫外線が当たらないとレンズが濃くならないこと。
屋外でも紫外線が十分に当たらないとレンズが思ったほど濃くなりません。
次のようなシチュエーションでは、ほとんどレンズが濃くならないことがあります。
- 日傘を差したり、帽子をかぶる
- 紫外線カットガラスの車内
- 太陽が真上にある
日傘を差したり、帽子をかぶって紫外線を遮ると、レンズが濃くなりません。

紫外線カットガラスの車内ではほとんど色が変化しないので、運転には向いていません。
周りに光を反射するビルなどがなく、太陽が真上にあるとき、レンズに当たる紫外線が少なくなり、色が濃くならないこともあります。
可視光調光レンズのデメリット
紫外線と光に反応する可視光調光のデメリットは、蛍光灯の光に反応して室内でもレンズが濃くなってしまうこと。
紫外線が入り込まない室内でも、蛍光灯に反応して、15~20%の濃度になります。
運転中に色が変わるのがメリットですが、レンズが薄くなるのに時間がかかります。トンネルや屋内駐車場に入ったとき、視界が暗くなるので注意が必要です。

レンズが濃い状態で暗いところに行くと、見えにくく危険です。
調光レンズがダサいと思われている理由

便利な調光レンズですが、ダサいと思っている人もいます。
調光レンズがダサいと思われている理由は、これまでに説明した調光レンズのデメリットと関係しています。
ダサい理由は次の3つです。
- レンズに濃淡があるから、ダサい
- 色が変化している過程がダサい
- 室内なのに、レンズの色が濃いからダサい
レンズがまだらだからダサい
練り込みタイプのレンズの色は均一になりません。度付きの場合、レンズが分厚くなる周辺部分が濃くなります。
俗に、「パンダのような見た目」と言われることがあります。
色が変化している過程がダサイ
紫外線や光によって、瞬間的に色が変わればいいのですが、色の変化に時間がかかります。
色が徐々に変わる変身過程がダサいと感じる人がいます。
室内のサングラスがダサい
調光レンズは、濃い色から薄い色に変わるのに時間がかかるので、室内でもサングラスを掛けている感じになります。室内のサングラスはダサいです。
【まとめ】調光サングラスのデメリット=調光レンズがダサい

今回は、人気急上昇中の調光レンズについて解説しました。色が変わるというギミックめいた感じが楽しいレンズです。
とはいえ、何となくで購入すると、メガネとしてもサングラスとしても中途半端で使いにくい、と感じてしまうかもしれません。
たくさんの特徴を持っているので、メリットとデメリットを理解した上で、自分のライフスタイルに合わせて上手に使うことが重要です。
調光レンズがダサいと思われている人は、調光レンズのデメリットにばかり注目しています。メリットの多さを考えると、多少のデメリットは気にならないと思います。